[多汗症]小学三年生 遊戯王カード 汗ばむ手と、しまい込んだ本当の気持ち

小学三年生の頃、クラスでは少しずつ遊戯王カードが流行り始めていました。

そして、アニメ『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』が始まると、その人気は一気に爆発し、
男子たちは皆カードに夢中になっていきました。

私もアニメを観ていて、お小遣いやお年玉で少しずつカードを集めていました。

ただ、カードは家の近所ではなく、祖父母の家の近くのデパートで買っていました。
クラスメイトに見られたくなかったからです。

実は、私のカードはすべてスリーブに入れていましたが、手汗のせいでそのスリーブごとカードが
くっついてしまい、束のようになっていたのです。

自分から男子の会話に入ることはできませんでした。

なぜなら、「持っているカード見せて」や「今日デュエルしよ」と言われたくなかったからです。

そんなカードを友達に見せるわけにはいかなかったので、私は遊戯王カードを
持っていないふりをして、ごまかしていました。

本当はみんなと一緒に遊びたかった。カードを交換したかった。

でもカードが引っ付いている理由を聞かれたり、汚い・気持ち悪いと思われたくなかった。
だから、ひっそりと気配を消して過ごしていました。

友人とは遊戯王カードで遊べないので、弟と一緒に遊んでいました。

でも、弟とは持っているカードも全部知っているし、年下であまりルールも
分かっていなかったので、あまり楽しくはありませんでした。

本当は友達と一緒に、ワイワイしながらデュエルがしたかった。

レアカードを見せ合ったり、交換したりして、みんなと同じように楽しみたかった。

けれど、汗でくっついたカードを見せる勇気は、当時の私にはありませんでした。

あの頃の私は、汗ではなく、誰かの言葉が怖かったのかもしれません。

少し切ない、でも確かに遊戯王が好きだった、そんな思い出です。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

多汗症に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

今日も「あせってないけど、汗かいてます」。

同じような悩みを持つ誰かに、少しでも届けば嬉しいです。

そして、私のように辛い経験をされた方に、少しでも寄り添えたら何よりです。

今日も——

あせってないけど、汗かいてます。

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